冷え症の新事実とその対策

つらい冷え症に悩んでいるあなたに朗報です。2022年最新の冷え症対策をご紹介します。


ここに紹介する冷え症の新事実とその対策を実践されることでより早く効果が出て、少しでも冷え症から解放されることを期待します。


実は日本女性の約7割が冷え症の自覚があるといいます。


冷え症対策3つのアイテム

冷え症対策に関して、専門家204名にアンケートを実施した結果、冷え症対策に有効なアイテム3つをご紹介します。


ひとつ目は皆さんがよく使うマフラー、ふたつ目はカイロ、そして、何故か3つ目はソフトボールが冷え症対策に有効なんです。

いったいどのように使うのか。ただし、使うタイミングや使う場所を間違えると効果は激減するんです。


冷え症対策の入門編

(神戸女子大学 平田耕造名誉教授)

まず、マフラーの使い方です。

その使い方とは、必ずマフラーを巻いてから外出しましょう!簡単なことですが、以外に出来ていない人が多いようです。

外出前にマフラーを先に巻く理由は、皮膚には、全身の冷たさを感じるセンサーがありますが、特に首の後ろには、冷感センサーの数が多く、ひとたび、その冷感センサーがONになると、全身が凍えたように感じてしまいます。よって、冷感センサーが反応する前にマフラーは外出する前に巻いておきましょう。


秘伝のツボ押し

(北里大学東洋医学総合研究所 伊藤剛教授)

冷え症対策に用いるのは、ソフトボール。

このソフトボールを使って、臀中(でんちゅう)というツボを押すんです。お尻の筋肉が硬くなると臀中も痛くなります。そうすると足の血管をギュッと締め付けてしまうので、下半身への血流が滞り、冷えの原因となります。ツボを押してコリをほぐし、冷えを改善させましょう。


【ソフトボールを使ったツボ押しのやり方】

・使うのはソフトボール3号の大きさがおすすめです。

・あおむけになり、片方のお尻の真ん中に置きます

・「少し痛っ、気持ちいい」くらいの感覚があればOKで、ツボを押している証拠です

・ソフトボールをお尻の中心に当てて、左右30秒ずつ押せばよいでしょう。目安は1日2回程度。


2022年の最新冷え症対策

(大阪大学大学院医学系研究科 嶋良仁教授)

使うのはカイロ。カイロを貼るのは、背中や首、腰ではなく、「ひじ」です。


【カイロを貼る位置】

ひじの外側でやや上につけるのがよい。

なお、肌に直接貼るのは、NG。必ず服の上から貼ってください。

この効果は論文にも発表されています。

論文「冷え感を有する健康人におけるカイロ加温の部位別検討試験」

実際に冷え症に悩む29人を対象に実験したところ、手を暖めなくても、ひじを暖めることで冷えの感じ方が改善されました。ひじを暖めることで何故、指先が暖まるのか詳しいメカニズムはわかっていませんが、神経の働きが作用することで指先が暖かくなっているものと推定されます。


冷え症の新事実

(金沢大学 王天一さん)

最新研究で分かってきた衝撃の新事実は、冷え症の人は普通の人より血管が硬くなっている。つまり老化しているということです。冷え症の原因は手先や足先の血液の循環が良くないことが原因のひとつとされています。その血液の循環の悪さが血管を老化(硬く)させてしまっているようです。つまり、冷え症は「体が冷えてつらい」だけでなく、体を老化させる原因になっている可能性が高いということです。

さらに冷え症の人を調べてみたら、冷え症でない人と比べると、なんと「おでこ」の温度が高い傾向が見られました。

何故、「おでこ」の温度が高くなるのか。それは交感神経の興奮やストレスによって、手足の血管が狭まってしまい、手足の先まで血液が行き届かなくなり、本来、手足の先端までいくはずの血液が頭に集中するという。

また、冷え症の女性3人をサーモグラフィにて温度測定した結果、手先の温度が低く、おでこの温度が高いことがわかります。


冷え症の改善「血管のばし」

(立命館大学スポーツ健康科学部 家光素行教授)

おでこに集まる血液を手足に回す方法があります。それは、血管を柔らかくすることです。それは「血管のばし」を行うことで柔らかくなります。

血管のばしとは、血管を柔らかくするストレッチのことで、血管は人によって硬さはバラバラです。血管が硬くなるとさまざま病気のリスクがあります。動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などで命に関わることもあります。

血管のばしのストレッチを続けると冷え症まで改善した人が多いといいます。実は冷え症と血管の硬さの関係は専門家が注目しています。

冷え症の人の方が冷え症でない人と比べて、血管が硬いことが認められ、血管の硬さが冷え症の原因になっています。


血管を柔らかくすると血流が改善!

血管を柔らかくすると血流が改善されます。血管を柔らかくする秘訣は、ストレッチをやった後は30秒の休憩をとること。その理由は、ストレッチをすると一旦、血管は細くなりますが、終わると血管が元に戻り、一気に血流が増えます。この時、血管からNO(一酸化窒素)が血液中に流れ込み、NOが血管を柔らかくします。

しかし、NOが出ている時にストレッチを続けてしまうと、血管が細くなって、NOが放出されなくなります。NOをより多く出すために大切なのは休憩です。30秒休憩をとることで、NOがどんどん放出され、血管が柔らかくなるといいます。


血管のばしのやり方

ストレッチは5つありますので、やりやすいものから実践してください。

① ひざ裏の血管のばし

直立の姿勢からひざに手を置き、体重をかけます。


② 足の付け根の血管のばし

正座の状態から両手を前につき、片足を伸ばし、足の付け根が伸びている感覚があればOK。


③ 太ももの前の血管のばし

両足をのばして座り、両手をうしろに付いたら、片足を折り曲げます。曲げた方の太ももの前側が伸びた感覚があればOK。


④ ふくらはぎの血管のばし

正座の状態から、片足をひざから立てて、片足に体重をグッとかける。ふくらはぎの太い血管が伸びるイメージを持ちましょう。


⑤ お尻の血管のばし

仰向けに寝転んで、片足を曲げてギュッと引き寄せます。太ももの裏やお尻の血管が伸びます。

これらストレッチを左右2セットずつ行います。30秒ストレッチして、30秒休憩します。

効果が表われるのは、だいたい1ケ月くらいで効果が出ると思われます。


最後に朗報です!

冷え症は保険適用で治療が受けられることを覚えておいてください。冷え症外来をある医療機関もあります。冷え症治療でよく用いられるのが、漢方薬。その人の症状に応じて処方してもらえます。他にも血流をよくするため、運動や入浴などの生活指導がなされます。また、冷え症外来がない医療機関は血管外科、循環器内科でも治療が受けられます。受診前に冷え症治療をやっているのか確認しておいた方がよいでしょう。冷え症に悩んでいる皆さんが一部でも改善されることを願っています。


出典元/NHK番組「あしたが変わるトリセツショー/冷え症」から

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