若返りホルモンと幸せホルモン
日常生活でやる気が出ない、イライラする、集中力が落ちたなど「メンタルの不調」を感じることがあると思いますが、その原因はホルモンバランスが乱れている可能性があります。
例えば、眠っていても疲れが取れないのは、メラトニンの不足が原因と考えられます。
ホルモンは加齢と共に減少していくのは自然現象なので仕方ないことですが、日常生活でちょっと気をつければ不足したホルモンを増やすことができる。こう提唱するのは、東京女子医科大学 内科学講座教授・基幹分野長・医学博士「市原淳弘(いちはら あつひろ)」先生である。市原先生か提唱した若返りホルモンと幸せホルモンについて、ご紹介します。
ホルモンの主な働き
ホルモンは100種類以上あり、我々が日常よく耳にするホルモンには「セロトニンやドーパミン、アドレナリン、男性ホルモン、女性ホルモン」などがありますが、ホルモンには主に4つの働きがあります。すなわち命の維持に欠かせないのがホルモンである。
よく耳にするホルモンの中に「男性ホルモン」と「女性ホルモン」がありますが、これらは性ホルモンと言われます。
・男性ホルモン(テストステロン)
精巣から分泌され、筋肉量を増やし、がっちりした骨格などをつくる。
・女性ホルモン(エストロゲン)
卵巣から分泌され、丸みをおびた身体をつくる。
性ホルモンにはピークがあり、男性は20歳すぎ、女性は50歳前後(閉経のとき)がホルモンの分泌のピークであり、男女とも更年期の症状の特徴である「のぼせ」「動悸」「めまい」などがあらわれる。
性ホルモンは色の見え方にも影響するという研究結果があります。
同じ芝を見ても性ホルモンが減少すると男性は黄色っぽく見え、女性は緑がより強く見えるという。
幸せホルモン(オキシトニン)
幸せホルモンはオキシトシンという。人の感情に影響を与えるホルモンである。幸せを感じると脳内で分泌されます。これが分泌されると人への愛情や信頼が高まります。
オキシトシンの効果はイライラが減る、ストレスが減ることで学習意欲ややる気の向上につながる、パフォーマンスも上がります。しかしストレスがあるとオキシトシンは減る傾向である。
オキシトシンの分泌を増やす方法があり、分泌量が約2倍になります。
オキシトシンを増やすにはセルフハグがおすすめ。
皮膚に触れることでオキシトシンが分泌される。皮膚は「露出した脳」と言われており、皮膚に伝わる冷たさや痛さなどの刺激が脳に伝わります。ポイントは気持ちよく抱きしめることで、触れて気持ちいいと感じることでオキシトシンがより多く分泌される。
セルフハグでオキシトシンが分泌
10〜20秒ほどギュッと抱きしめる。この時目を閉じてゆっくり呼吸し、自分を労わるような言葉をかける。
例えば、こんな感じである。「今日は一日ご苦労様」「よく頑張ったね」「一日お疲れ様」などである。
さらに効果が上がるのは手の平でゆっくりさするとよい。これは服の上から行ってもよい。
また、相手から下の名前(ファーストネーム)を呼んでもらうとオキシトシンの分泌が増える。これは親しみを感じるからである。また電話などで感謝の気持ちを伝えるとオキシトシンの量が増えます。
若返りホルモン(マイオカイン)
マイオカインは認知症予防効果があると言われている。
若返りホルモンはお腹周りの筋肉を鍛えることでマイオカインが分泌されます。これを増やすには筋肉を動かすことでマイオカインが分泌される。お腹周りの運動が効果的である。
お腹周りの運動のやり方
椅子に座り、やや前かがみになり、つま先を立て太ももを持ち上げる。お腹に力が入っていることを確認する、インナーマッスルが鍛えられる、約10秒でよい。左右交互で2、3回に行う。
これから若返りホルモンや幸せホルモンを多く分泌させて幸せな生活を送っていきましょう。
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