お金が貯まる人、貯まらない人
お金が貯まる人には、共通した習慣があった。それはどんな習慣があるのか、その理由を知り、実践することが大事である。
お金が貯まる習慣とは
①家計簿をつける
家計簿をつける家庭はつけない家庭と比べて年間20万円多く貯金ができている。貯金はダイエットとよく似ている。ダイエット中に毎日体重を記録すると数100g減っただけでも嬉しくなり、頑張る気持ちが湧いてくる。家計簿も同じでつけることで、今月これだけ節約できたとつける喜びを感じてお金を貯めやすくなる。
②自分の老け顔をみる
アメリカスタンフォード大学の実験では、50人にVR(バチャール・リアリティ)機器をつけ、一部の人には、自分の老け顔を見てもらった、その後、1,000ドル(約10万円)あったら何に使うのか質問したところ、自分の老け顔を見たグループはそうでないグループに比べて、貯金に回す金額が約2倍となったという。自分の老け顔を見ることで、今のことばかり考えていた意識が未来へと移り、将来の自分のために貯金しようという考えになる。
③夫婦でお金の話を頻繁にする
年間100万円以上貯める夫婦の70%以上はお金の話をしている。
貯蓄が少なかった夫婦の39.4%は全くお金の話をしない夫婦であった。
ひとりが頑張ってもダメで、夫婦でお金の話をどんどんして協力し合うことが重要である。特に共働きで夫婦の財布が別々の場合、お互い相手が貯めていると思い込んだ結果、実は思ったより貯金が少なかったということもある。お金を貯めるには、夫婦のコミュニケーションがとても大切である。
④貯金の細かい金額をハッキリと言える
共働きで年間100万円以上貯まる家庭とそうでない家庭を調査したところ、お金が貯まる家庭は貯金かいくら貯まっているのかその金額をハッキリと言える。また、いついつまでにいくら貯めるという具体的な目標を持ってお金を貯めている。さらに毎月いくら貯蓄しているのかチェックしている。
⑤買い物は週2回以下
共働き夫婦で1,000万円貯めた家庭では、買い物の回数が週2回以下であった。
行動経済学では、現在バイアスというが、人はどうしても今の楽しみを優先する意識がある。例えば、節約中なのに新商品がでると買ってしまう。ダイエット中なのに目の前にケーキが出てきたら食べてしまう。買い物の回数を減らすと無駄遣いの機会が減らすことができる。
⑥夕食の献立を決めている
年間100万円以上貯めた家庭では、前日までに夕食の献立を決めていた家庭が多かった。貯まらない家庭の多くは夕食の直前に買い物する人や買い物をしながら献立を決めていた。これでは、特売品やおすすめ商品を無計画に買って、無駄遣いが多くなってしまう。献立は前日までに決めてメモし、買うもの以外には手を出さない。こうすることで計画的に買い物ができ、無駄遣いが減り、お金が貯まりやすくなる。
⑦日頃から運動する
運動をする人はしない人の貯蓄額が約2倍あるという。日頃から運動をしている人は今だけでなく将来の健康を重視イコール計画性がある人で、お金を貯めるのもうまいと考えられる。運動するかしないかは長い目で見れば、将来の医療費も変わってくる可能性がある。
⑧オーディオブックを聴く
アメリカの調査では、通勤時にオーディオブックを聴く人はお金が貯まる傾向があるという。オーディオブックとは、プロのナレーターなどが本を読み上げて音声化した電子ブックのこと。オーディオブックは知識や教養を身につける自己投資。読書もいいが、オーディオブックは歩きながらでも、満員電車でも、運転中でも聴ける。隙間時間を有効に活用できるということは将来的にお金を貯めることにつながる。
⑨適切な睡眠時間をとっている
貯蓄と睡眠の関係を調べたところ、貯蓄額が最も多かったのは、6-7時間で約400万円、最も少ないのは、3時間未満で約14万円。3-5時間は約200万円で約1/2。睡眠時間が短い人は働き者のように思われるが、寝不足で疲れが溜まると自制心が奪われて判断力が落ちてしまう。仕事のパフォーマンスも落ちてしまう。貯まる人は適切な睡眠をとっている。
⑩楽しかった思い出を思い出す
アメリカクレイトン大学の実験で2つのグループに分けて
・金融や貯蓄の講義を受けるグループ
・昔を思い出すものや写真を持ってきて、楽しかった思い出に浸るグループ
その後、聞き取り調査をしたところ、金融講義グループは実験前貯蓄率か9%だったものが10%となったが、思い出グループは実験前貯蓄率が10%だったものが17%にアップした。
自分が昔、経験した楽しかった思い出を思い出すとお金を貯めたくなる。昔の楽しかった思い出を思い出すとポジティブな感情がうまれ、将来も楽しいことがしたいと貯金しようという心理状態になる。
著者「新お金が貯まるのは、どっち!?」/元メガバンク支店長 菅井敏之
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