ノンレム睡眠とレム睡眠


そもそも人は夜、なぜ眠くなるのか。睡眠は何のためにあるのか?


なんで寝ないといけないのか?本当の意味ではわかっていない。どうして睡眠が必要なのか?睡眠がないとどうして困るのか?睡眠の意義や必要性はわかりつつある。


睡眠の意義として、人間は昼間に活動するようにできており、寝ている間は動いている時よりエネルギー消費が少ない。寝ることによって食べる必要もなく、カロリーや栄養を節約できる。


実は睡眠は身体のためにではなく、脳のために必要であると考えられている。脳は起きているとずっと仕事をしており、寝てしまうと仕事量はだいぶ減る。そのために脳を休めるため睡眠はあると考えられる。睡眠はエンジンでいうとアイドリング状態で止まっている訳ではなく動いている。


最近の研究では睡眠中に積極的なことを行っていることがわかっている。

我々人間のように脳が発達した動物は睡眠中に、脳の中の情報を整理することに使っている。


ノンレム睡眠とレム睡眠


ノンレム睡眠、レム睡眠の「レム」とは?

 

まずはノンレム睡眠とレム睡眠の定義から。


レム睡眠は、脳が活発に働いており、記憶の整理や定着が行われています。レム睡眠中には目がぴくぴく活発に動く、Rapid Eye Movement(急速眼球運動があることから、これらの頭文字をとって、REM(レム)睡眠と呼ばれています。このレム睡眠は少し浅い眠りのことをいい、脳は起きている時とほぼ同じ状態に近い活性化している睡眠であります。

また、レム睡眠の特長は「夢をみることであり」、レム睡眠時は何らかの夢をみています。

一方、REMのないnon-REM(ノンレム)睡眠は、大脳は休息していると考えられ、脳や肉体の疲労回復のために重要だとされています。ノンレム睡眠は一部浅い眠りから深い眠りまでのことをいい、ノムレム睡眠でも浅い眠りの時に夢をみることもあります。一般的に深い眠りのことをノンレム睡眠と理解してもらえばよい。


夢を何度もみる人は眠りが浅いのか?


夢を何度もみる人は眠りが浅いのかというと、実はそういう訳でもない。

夢というのは、ノンレム睡眠とレム睡眠のひとつのサイクルが90分くらいなので、それが一晩の間に4,5回繰り返される。短い人だと3回くらいノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返す。レム睡眠をすべて合わせると1~2時間程度、レム睡眠をとっており、この間に何度も夢をみている。4回あれば、4種類の違った夢をみることがあるが、全ての夢を覚えていることは少ない。多くの場合は最初にみた夢は1回寝てしまうと忘れてしまう。普通は明け方や起きる前にみた1個の夢しか覚えていない。なので、夢は1個しかみてないと思っておられる方が多いが、夜、レム睡眠の時に無理やり起きてもらうと必ず、夢をみていたとおっしゃるので、毎晩、何個かの夢はみているはずである。明け方の夢はレム睡眠の時に目がさめると覚えていることが多いが、ノンレム睡眠になって、その時間帯に目覚ましが鳴って起きると直前にみた夢を覚えていないので、全然夢を見なかったと錯覚している。


金縛りってどんな状態?


金縛りはレム睡眠時に起きる現象。


レム睡眠時、脳は比較的覚醒に近い状態になっており、わりとはっきりした夢をみることが多い。

例えば「夢の中で誰かに追っかけられて走っている」「高いところから落ちたり」などドキッとする。その時に身体が動いてしまうと本当に走り出してしまうと困るので、実は夢の中で走っている時は、脳からは足を動かしなさいと指令が出ているが、レム睡眠時は踏切の遮断機のようなものが下りて脳の指令をストップさせている。なので、レム睡眠時に夢の中で暴れても身体は全然動かなくてじっとしている状態である。しかし、あまりにも怖いと目が覚めることがある。その時にパッと目が覚めると遮断機が下りているので、夢だった、良かったと思って手や足、身体を動かそうとしても動けない状態が起きる。

普通、目が覚めると遮断機は5秒くらいで上がってすぐに動けるが、動けない5秒間はものすごく長く感じる。長い人でも10秒くらいで動けるようになる。この動かそうとしても動けない状態を「金縛り」という。専門家の間では「睡眠まひ」と呼んでいる。金縛り自体が大きな出来事で異常な現象ではないが、頻繁に起こるようであれば、睡眠が浅くなったり、ストレスだとか、あるいは特殊な病気の可能性も考えられる。


人は眠りが不可欠であるが、眠りをとらなかったらどうなるのか。


実は簡単な研究がある。

眠る前に何か覚えてもらって次の日の朝、それを答えてもらう実験をした。眠ったら、忘れてしまうのではなくて、眠った方が前の日にやっていたことをきちんと覚えていることがわかっている。きちんと眠ると1週間ほどたっても覚えている。

ところが、何かをやって徹夜などで寝ないでいると、朝すぐだったら覚えているが、1週間ほどたつとほとんど覚えていない。寝ている間に脳は情報の処理をするところで大事なものは記憶し、いらない情報は消している。


まず、寝ないと記憶が悪くなる。睡眠不足から注意力が落ちる。車を運転時は睡眠不足からくる睡魔や事故に注意が必要だ。

また、睡眠がきちんと取れていると身体中のホルモンのバランスがよく保たれる、免疫力が高くなる。

例えば、動物にて睡眠をはく奪する実験があり、2週間寝ないと動物は死んでしまう。また、睡眠はく奪実験の途中で極端に過食したり、拒食を繰り返して身体のバランスが崩れてしまう。一番の原因はホルモンバランスと言われている。

人間の場合、気をつけないといけないのが、満腹ホルモンであるレプチンがあまり作られなくなる。そうなると食べても食べても満腹感が得られないので、どんどん食べてしまう。また、ストレスホルモンも増えてくることもわかっている。ストレスホルモンが増えて、満腹ホルモンが減ると基本的に太る方向にいってしまう。ダイエットの研究では睡眠不足だとダイエットがうまくいかないこともわかっている。


昼食後に眠気が襲ってくるのは?


基本的に、食後は血糖値が上がり、眠気を誘うホルモンが少し出ることはわかっている。


夜、眠くなるのは身体のリズムで制御されている。このリズムは昼にももう一度、意外に強くなる時間帯があることがわかっている。

これは昼ごはんを食べてなくても午後2時頃に少し眠くなることがわかっている。眠くなったりすれば昼寝をすることをお勧めする。たとえ10分程度であっても机にもたれるなど、ちょっと脳を休めると脳の活力につながるので、実践することがよいでしょう。


著書「時間の分子生物学 時計と睡眠の遺伝子」/名古屋市立大学院教授 粂 和彦 引用


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