子どもが賢くなるパズル
本当の教育とは教えないこと。
算数は考える科目なので、教えてしまうと考える妨げになる。だから教えない。解けても解けなくてもどちらでもいい。考え続けることが大事であると提唱するのは宮本算数教室を都内で開講している「宮本哲也先生」である。
宮本算数教室では、エリート中学合格者を数多く輩出している。数に賢くなるパズルを考えて、子どもたちにパズルをやらせて一切教えることはなく、質問も受け付けないという。
なぜ、教えない教育なのにエリート中学に進学できるのかその謎に迫ってみた。
算数の問題は4種類
①やさしくて面白い
②やさしくてつまらない
③むずかしくて面白い
④むずかしくてつまらない
世の中に存在する算数の90%は②のやさしくてつまらない「ジャンク問題」である。
そういう問題を山ほど宿題として出したら子どもたちは算数がイヤになる。
見て5秒以内にときめかない問題はやらなくてよい。
問題の面白さは問題作りの熱量に比例する
2+3=の問題を作るのに1秒も掛からないので、熱量はゼロ。パズルは子どもたちを楽しませようと考えて作るので10秒なんかでは作れない。
算数はやさしくて面白い問題から解かせていき、ハードルを徐々に上げていく。いつの間にか1つの問題に2〜3時間も考えるようになる。
・パズルは数字の砂遊び、水遊びのようなもので数字と仲良くなって算数に入るとスムーズにうまくいく。
・教えるから伸びるのではなくて、考えるから伸びるのである。
・数学ができる人は公式を暗記しているわけではない。自分なりに公式を導ける能力がつく。考えてやるから楽しい。
親は余計なことをしてはならない
出来ないときは苦しんでいるから横でニコニコしていればいい。考えているから賢くなる。
親の二大禁句
① 大丈夫?
「大丈夫?」っていうのは、そんなんじゃダメだろうということで子どもたちは50%程度は頑張ってるから「頑張ってね」と言われると0%判定を突きつけられたのと同じなので、子どもは傷ついてしまう。こんな時は大丈夫?ではなくて、大丈夫だよ。という。
② 頑張ってね
「頑張ってね」ではなくて、「頑張ってるね!」である。
賢くなるパズルで身につく力
①計算力・思考力
普通の計算ドリルの何倍もの計算を知らずに行う。「賢くなるパズル」は同じ列に同じ数字が入ってはいけないパズル。各ブロックにどんな数字が入るのか。どんな数字が入らないかを計算しながら考えていくので、自然と思考する力と計算する力がつきます。マスに入れた数字が間違っていた場合、自分はどこで間違えたかを見つけ出して数字が合っている場所まで戻り、再び計算をやり直すことになります。
②最後までやり続ける粘り強さ
『賢くなるパズル』は答えを見なくても自分の書いた答えが合っているかどうか確かめられます。
各列に数字が重ならないように入っているかどうか。各ブロックの計算が合っているかどうかを確かめればよいからです。解答欄に答えを書いたら見直しをまったくやらない子や見直しをしたくても「どこをどう見直したら」よいか分からない子に「見直し」を習慣づけて問題を途中で投げ出さない。最後まであきらめない粘り強さを身につけることができます。
③ 集中力
『賢くなるパズル』は問題を解いている途中で中断するとどこまで解き進めていたのか次はどこからやり始めてよいのかわからなくなります。紙のあちこちに書いた計算もマスの数字を予測して、仮に入れた数字も途中でやめてしまうと後で見返しても何のために書いたメモだったか思い出せません。子どもたちはパズルを解きながらこのことを体感します。つまり「問題を途中で投げ出す、また一からやり直さなければならない」ということ。このことが分かると子どもたちは問題を集中して最後までやり続けるようになります。そして、持続的な集中力が芽生え始めます。
子どもが夢中になる賢くなるパズル
では、実際に賢くなるパズルとは、どんなパズルなのか。実際に体験してみましょう。
賢くなるパズルは入門編の3×3マスのたし算から初級編、中級編、上級編、最難関の9×9マスの加減乗除全てが入った専門級までレベルに応じたパズルがある。
基礎編 3×3マスのたし算
一度、3×3マスのたし算パズルをやってみましょう。
賢くなるパズルのルール(やり方)
① 図のマスに1~3までに数字を1つずつ入れます。
② どの列にも(たて、横とも)1~3の数字が入ります。
③ 数字は太線で囲まれたブロックの数字をたしたものを表しています。
例えば、「5+」ならば、たして5になるようにマスに1~3の数字を入れていきます。
3×3のたし算の問題を4問出しますので、答えてください。
問題①
答え合わせは下へスクロール
問題①の答え
問題②
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問題②の答え
問題③
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問題④
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問題④の答え
3×3マスのたし算をパズルを4問お出ししましたが、いかがでしたか。
子どもにやらせると簡単なので、考えながらやっていくので、夢中になると思います。
では、少しハードルを上げます。
みなさん、この問題は解けますか? 少し考えてください。
お子さんと一緒に取り組まれる方は、「絶対に教えないでください」。
4×4マスのたし算パズル
答え合わせは下へスクロール
4×4マスのたし算パズルの答え
やってみて、興味が出てきた方は以下のリンクから問題を選択できるので、お時間ある時にチャレンジしてみてください。
さらに小学生のお子さんのためにパズル本を買ってみようという方は目の届くところにさりげなく置いてみてください。
おこさんと一緒にパズルを解かれてはいかがでしょうか。
合わせて、宮本哲也先生のブログも合わせてご紹介します。
出典元/宮本哲也先生の算数教室「子どもが賢くなるパズル」
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