熱中症のメカニズムと最適解
ただいま、夏本番の真最中に絶対に知っておいてほしい熱中症の真実について、調べましたので、わかりやすく解説します。
熱中症の恐ろしさを過信せずに、改めて再認識してほしいと思っています。
単なる暑さ対策を超えて、最新の科学と医学が明かすメカニズムを解説します。
ご自身と、大切な人の命を守るためにぜひ最後までご覧ください!
効果的な対策(最適解)を行うためには、まず、熱中症が体の中で、いったい何が起こっているのか正しく知る必要があります。熱中症を医学的に正しく理解することこそが、最大の防御への第一歩です。
何故?家庭用の市販体温計は42℃までの目盛りなんでしょうか。ご存じでしょうか。それは。。。
家庭用体温計が、42℃までしか測れないか考えたことはありますか?
実は、人間の体は42℃以上の熱が出ると生命を維持できないからです。
42℃を超えると細胞内のタンパク質が破壊され始め、脳や内臓に回復不可能なダメージが及びます。つまり、それ以上の体温は、測る意味がないという非常にシビアな医学的限界点を示しているのです。
私たちの脳や身体は、主にタンパク質と脂質で構成されています。脳と生たまごは同じ構成と考えても間違いではありません。
生たまごに熱を加えると白身が固まって、”ゆで卵”になりますよね。これと全く同じ現象が、体温が42℃を超えた脳内でも起こります。タンパク質の熱変性です。
そして最も恐ろしいのは、一度固まったゆで卵をいくら冷やしても、二度と生たまごには戻らない、不可逆変化が起こっています。
熱中症による脳へのダメージも同様で、一度壊れてしまうと二度と元の健康な状態には戻りません。
限界温度を超えたとき、脳や全身では、熱で固まること以上に、さらに恐ろしい破壊の連鎖がスタートしてしまいます。
熱中症の本当の恐ろしさは、単なる水分不足や脱水だけではありません。
異常な高体温がトリガーとなって体内で巻き起こる、”炎症ドミノ”にあります。
熱によって血管や細胞が傷つくと、全身でドミノ倒しのように次々と炎症が連鎖し、最終的には多臓器不全を引き起こして死に至ります。
熱中症は、暑さによる一時的な体調不良ではなく、全身が破壊されていく危険な連鎖反応なのです。
万が一、身近な人が熱中症の疑いを見せたら、防衛線が突破された証拠です。
パニックにならず、次の3つの原則をすぐに実行してください。
1. 冷却(Cool):とにかく体内の熱を下げる。
2. 補水(Hydrate):水分と塩分を補給する。
3. 姿勢(Posture):適切な救護体勢を確保する。
体を冷やす際、ただ皮膚の表面に冷たいものをあてるだけでは非効率的です。
狙うべきは、太い血管が通っている、次の3箇所を冷やします。
①首の付け根(頸動脈)
②わきの下(腋窩動脈)
③太ももの付け根(大腿動脈)
ここを氷のう等で集中的に冷やすことで、冷やされた血液が全身をぐるぐると循環し、効率的に深部体温を下げてくれます。
例えば、「今日は、気温28℃だからエアコンはいらない」は、大きな間違いです。
熱中症の危険を左右するのは、気温だけではありません。
実は、湿度が極めて重要です。湿度が80%に達すると、たとえ、気温が28℃でも、危険度は、厳重警戒になります。
湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、人間が本来持っている、汗の気化熱で体温を下げる仕組みが完全にストップしてしまいます。
これは住まいにおける熱中症予防の新常識です。
閉め切った部屋に侵入してくる屋外からの熱のうち、なんと約7割が、窓(開口部)から侵入しています。屋根や壁からの侵入はわずか3割程度。
室内での熱中症を防ぐ最大のポイントは、エアコンの稼働に加えて、遮光カーテンや遮光シート、すだれなどで、窓からの熱をシャットアウトすることです。
倒れている人や熱中症が疑われる人がいたときの応急処置フローです。
まずは、意識があるか(呼びかけに正しく答えるか)を確認してください。
①意識がおかしい・返答がない ➡ ためらわずに即座に「119番(救急車)」を要請します。
②意識はあるが、自力で水が飲めない・判断に迷う ➡ 専門窓口である『#7119』に相談します。
③意識がはっきりしており、自力で飲める ➡ 涼しい場所で冷却と水分・塩分補給を行います。
救急車を呼ぶべきか、自力で病院に行くべきか…と迷ったときの救世主が『#7119』です。
電話をかけると、医師や看護師などの専門家が状態を客観的に判断してくれます。
もし、緊迫した状態と判断されれば、そのまま119番(救急車要請)へ電話を転送してくれます。
緊急性が低ければ、効果的な応急処置のアドバイスや今すぐに受診できる近くの病院を紹介してくれます。
手遅れを防ぐための非常に重要な連絡先です。 『#7119』は、365日・24時間対応してくれます。
熱中症による脳の熱変性は、不可逆変化(元に戻らない)です。少し様子を見ようという甘い判断は命取りになります。
様子を見るくらいなら、迷わずにすぐに、『#7119』へ電話をかけるか、状況に応じて救急車を要請する。正しい知識と迷いのないアクションが、あなたやあなたの大切な人の命を救います。
最後に、日常生活での最大の予防策をお伝えします。
のどが渇いたと感じた時点で、すでに脱水は始まっており、対策としては遅いのです。
のどが渇く前に、こまめな水分と塩分補給(先制防御)を行いましょう。
また、衣服は吸湿性・速乾性の高いものを選び、身体に熱をこもらせない工夫を忘れないでください。
熱中症の正しいメカニズムを理解し、適切なタイミングで正しい行動(最適解)を取れば、防げる、あるいは救えるものです。
最新の新常識を日々の暮らしに取り入れて、この夏をみんなで安全に乗り切りましょう!
【参考出典元】/NHKクローズアップ現代「”酷暑”のニッポン 命と暮らしを守るには?」
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